3-5.税務署は収入を把握しているの?(2022.8.4)

1つ前の記事で「利益が基礎控除以下だと所得税はかからない」というお話しをしました。
では、「利益が基礎控除を超えると所得税はかかるの?」と収入がある程度あるチャットレディの方は思われるのではないでしょうか。
そして「確定申告はしなければいけないの?」「確定申告しないと税務署から連絡があるの?」「そもそも税務署は収入を把握しているの?」ということを考えるかと思います。
今回は「税務署は収入を把握しているの?」ということについてお話しをしたいと思います。

まず、チャットレディの方が収入を得る場合、一般的に「報酬」としてもらうことが多いです。
この「報酬」、支払いをする会社などは1月から12月までに合計5万円以上の支払いをした方について、翌年1月末までに税務署へ報告をしなければならないことになっています。
もし、所属しているサイトあるいは事務所がこの報告を怠れば税務署は収入を把握することが出来ませんが、報告がされていれば把握することが出来ます。
例えば3か所のサイトに登録していてそれぞれ50万円の収入があり税務署へ報告がされていれば「この人は年収合計150万円、確定申告をする必要がありそうだが・・・」という判断をすることになります。

なお、報酬の支払者は報酬の支払い内容について報告する義務はありますが、支払った相手の方が確定申告をしているか否かを把握したり報告する義務はありません。確定申告はあくまでも収入を得た方の自己責任で行うものになります。

ちなみに「給与」について、支払者が税務署へ報告する義務がある方は年収500万円以上の方など条件を満たす方のぶんだけになるため、全ての方が報告されることはありません。
ただし、「給与」の支払いを受ける方がお住まいの市区町村に対して翌年1月末までに報告をしなければならないことになっています。こちらは退職した方で支払総額が30万円以下の方のぶんは報告をしなくても良いことになっていますが、市区町村はその場合も報告をお願いします、というスタンスです。そのため、ほぼ全ての方の「給与」について市区町村を通じて税務署が把握することになります。

いかがでしょうか、ご自身の「報酬」や「給与」がどうやって税務署へ知られるのかが初めて分かった、という方がいらっしゃいましたらこの記事の意義があるというものです。

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Posted by 管理人