3-6.インボイス制度①(2022.9.23)

令和5年10月からインボイス制度が始まります。
「インボイス制度って最近聞いたりするけどどういうもの?私に関係あるの?」って方が多いと思います。
チャットレディの方が得る報酬が関係する場合があるのですが、この記事では前段階として【カバン販売価格7,700円(税込)】を題材に消費税の納められ方についてお話ししていこうと思います。

7,000円のカバンを買う場合、カバン本体7,000円+消費税700円=7,700円の支払いってなりますよね。
「昔は3%で210円だったのに今は10%で700円も消費税を払うのかぁ」・・・消費税率は3%→5%→8%→10%と増税されてきましたので一番最初と比較すると負担感が増していると思います。
あらためて考えてもらいたいのですが「この消費税700円ってどうやって国に納められているのか?」ということです。

所得税の場合、税金を負担する人がご自身で税金を納めます(直接税という言い方をする場合があります。)
これに対して消費税は税金を負担する人の代わりにお店など(正確な表現は「課税事業者」と言います)が税金を納めます(間接税という言い方をする場合があります。)
さきほどのカバンの場合だとカバンを販売した課税事業者が預かった消費税700円を国へ納めるわけです。

今、「課税事業者」という専門用語を書きましたが、似て非なるものとして「免税事業者」というものもあります。
これは「売上が年間1,000万円以下の事業者は消費税を納めることを免除してもらえる」という優遇措置によるものです。
「え?私が払った消費税700円は国に納められないでお店の儲けになるの?」と思われた方、免税事業者から購入した場合、残念ながら現状はその通りになっています。

これっておかしな話しですよね?
【カバン販売価格7,700円(税込)】って表示されていれば「消費税700円を負担している」と思っていたのに免税事業者から購入した場合、700円は国に納められず免税事業者の儲けになってしまうのです。
このような負担しているはずの消費税が国に納められていないことを「益税」と表現します。免税事業者が「利益を得る税金」ということです。この「益税」対策の一環であるのが「インボイス制度」になります。

カバンを題材に消費税の納められ方についてお話しをしてきましたが、次の記事で「インボイス制度」の説明の前段階として消費税の納められ方についてもう少し掘り下げてお話しをしていこうと思います。

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Posted by 管理人